【映画】映画すみっコぐらし 飛び出す絵本とひみつのコを観て幼女と共に泣き散らかしたオタク
すみっコぐらし
それはサンエックスが現在めっちゃ推してる今年七周年のキャラクター。サンエックスはリラックマやこげパンやアフロ犬、まめゴマなど幼女を経験したオタクならだれもが通ったことあるであろうキャラをバズらせ続けているヤベー会社だ。
キャラクターショップに行くと大手な夢の国や白い猫と同じくらいの位置にあるくらい今すみっコは人気が高い。
私もすみっコは好きだ。Twitterのプロフィール(ぷらいべったー)にすみっコぐらしが好きと書いてる。ちなみに推しはえびふらいのしっぽ
今回そんなノリに乗りまくってるヤバい幼女コンテンツが映画になった。それが
映画すみっコぐらし 飛び出す絵本とひみつのコ
Twitterでは
「泣ける」
「子供向け作品の本気」
「大人も見るべき」
だと言われ謎のバズりをしている。
お前らそれ少し前に「若女将は小学生」でもやってるやん????????????子供向け作品の良さを忘れてるんか????????????
とか思いつつ少し鼻で笑ってた。劇場は結構な偏りを見せているらしく、観れるところは住んでいる地域によっては難しいらしい。それでも行く人は多く、
- チケットも(子供向け作品のため)日中しかないのにも関わらず即完売。
- 劇場も一番キャパが大きいところを確保される。
- 男性限定の上映会を行う
- ランキングも初手一位余裕で掻っ攫う
など最近のTwitterバズり映画あるあるを網羅し尽くしている。
「ほーんすごー」と何となく遠目で観ていたら、私のTOのフォロワー(すみっコに狂い始めて生活がすみっコに侵食され始めたヤバいタイプの幼女なオタク)が
「すみっコの映画みにいこ……」
と沼への誘いをしてきた。
正直私はこの手のバズりは苦手なので、今回はスルーしておこうと思っていた。というのもすみっコぐらしはキャラはえびふらいのしっぽちゃん(以降えびたゃ)しか興味なく、お布施する程のガチ勢じゃないし、そんなに本気ではないというかそんな感じだった。
脳内では過去まあまあ思春期に入りかけた時にたまごっちの映画を観に行かされて虚無になった思い出が走馬灯のように走っていった。
でもTOのお誘いを無碍にするほど私は無情なオタクではない。なので遠征のついでに観に行った。
TOはそれだと公平ではないと思ったのか次の日にザワをキメてくれてフォロワーに囲まれまくったのはまた別の話である
劇場に着くと凄く大きな場所で本気で舞台挨拶が行えるほどのキャパで笑った。隣には幼女。パパとにこにこに座っていた。幼女の隣には革ジャンに痛バ(映画のあと別の現場があり正装してた)のヤバい女。TOの隣にはおじさん。
いや客の幅が広過ぎてナイル川かと思ったわ!!
………は????????????
まぁ、現在バズり散らかしてるだけあるわ〜なんて思いながらポップコーンを食べていると映画が始まった。
ここからはネタバレを込みで感想をばら撒くので、観てない人は
「映画の席だけはすみっコには出来ませんでしたわ」
と呟いて1時間後に
「僕も今日から花を頭に刺します」
と言えるようになってから見るんだ。いいね?
あらすじはまあ分かりやすく、すみっコ達が光る仕掛け絵本の童話集に吸い込まれて童話の世界で大騒ぎって感じで、その絵本の中には謎のすみっコ「ひよこ」がいて、そのひよこは自分の居場所を探しているのでみんなで探してあげるというもの。
この映画はまず端的に言うと
話の展開が手にとるように分かる
まぁ子供向けだから当たり前だし、そんなのはみんな承知だとは思うんだけど、本当大体「どうなるんだろう」「あ、やっぱり」って感じだ。
でもどうしてここまでバズるのかと言うと一重に
演出、キャラや世界観の魅せ方が上手いのだ。
まず演出として、今回すみっコには声優がいない。セリフは文字だけ。キャラの隣にぽそっと「ありがとう」や「どうしたの?」「なかまー!」とぽっと出るだけだ。漫画の吹き出し横のように手書きでぽつんとあるだけ。
そのかわり、V6のイノッチと本上まなみさんがナレーションで入っている。イノッチはキャラの言動にツッコミや話の流れを作る。本上さんは絵本のお話を読む。
まるで読み聞かせのようなゆったりとした声で話すのだ。
イノッチも一つのシーンを除いてすみっコのセリフは読まない。すみっコ達はあくまで声優はつけない。ここは本当によかった。
あと個人的に驚いたのはとんかつとえびたゃが歩くと「サクサク」と衣の音が聴こえること。普通、こういう作品だとキャラが歩くときは「ぴょっ」みたいな音が付けられると思うのだが、とんえびの二人だけはちゃんと個別でSEをもらっているのだ。
キャラは別々のお話に飛んだりすると話はキーパーソンのひよこのいる世界に偏りそうだが、そんなことはなく、ちゃんとみんなにスポットを当て、サブであるたぴおかやざっそうやほこりも画面に見切れたりする演出もあり、どのキャラのファンでも満足できる作りになっている。
要は製作陣が本当にすみっコぐらしという作品を愛しているが故の演出をしてくれているのだ。
私は製作陣のオキニという名のおもちゃにされたキャラ等を知っているので、本当この映画には製作陣の「本当に好きだからこそ見せたいもの」が詰まっていて胸が苦しくなった。
話の鍵は前述したように例のひよこである。灰色の見た目から「みにくいアヒルの子」かなと私は最初から思っていた。本編でもみにくいアヒルの子のページに飛び、やっぱりこの子は白鳥の子供なんだ!と思ったが、本当は違った。
ひよこがここから本当の自分を思い出すのだ。
彼は本当は絵本の空白のページに誰かに描かれた架空の存在であること。寂しくて涙を流していたこと。絵本はそのまま忘れ去られて喫茶店の地下に眠ったままだったこと。
全てを知った瞬間オタクの涙腺は崩壊した。なんだったらこれ書いている今も思い出して泣いている。
ちなみに隣の幼女は
泣き過ぎて嗚咽しながら観ていた。
きっと彼女は純粋な素敵な女性に育つ。こんな穢らわしい私とは違ったいい子になる。
そして絵本から出られる穴が天井に開く。
高い穴に届くために絵本の様々なオブジェを使い塔を建てたすみっコ達は穴に向かって塔を登り始める。ひよこも外に出ようとみんなは手招くがひよこは塔を建てている時に自分は出れないのだと悟ってみんなに手を振る。
本当ここは涙なしでは見れない。
そして別れ、絵本の端にはひよこの絵が……
それを見てすみっコ達はひよこの周りに自分達を模したひよこの絵を描いてひよこに寂しい思いをさせないようにする。
そしてエンドロール
ひよこ達とすみっコひよこ達の楽しそうに遊ぶ姿が流れる
オタクは号泣して幼女は咽び泣いた。
嗚呼、なんて愛のある話なんだ。私は今後この話をする度にに泣き、ひよこを見る度に泣き続ける人生を送るのだろう。
ポケットにファンタジーを聴くと泣く呪いに似た呪詛を私はかけられたのだ。
総合評価
100点満点中99点
よかった点は
- 演出のよさ
- キャラの可愛さ
- エンドロール
1点のマイナスはこれからひよこのグッズとポスターを見たら泣くようになってしまったことだ。
総評すると
製作陣の配慮と愛情が子供だけではなく大人にまで響いた優しい作品
本当製作陣の愛が詰まっていてこの世界に現ジャンルもなって欲しかった〜っと大の字で叫んでしまうほどの心の籠もった作品だった。あそこまで泣いたのはリゼロの例のシーン以来ではないかな……
ちなみに次の日のザワとの温度差でやられるかなとか思いましたが、
- 話の展開が読める
- きゅうり
- みんなにスポットが当たる
- 製作陣に愛がある
という点が同じだったので、すみっコ映画はザワと同意という謎の方程式が出来たので問題なかったです。
今回のレビューはここまで。それでは皆さまお元気で。