【映画】初めて商業系のBL作品に触れて心に大きな穴が空いたオタク
映画化がされるという話を聞いてからずっと気になっていた作品
窮鼠はチーズの夢を見る
を今日観てきた。
最近時間がなくて公開されていることを忘れていたのだが、フォロワーが狂ったように沼にハマっていたのでフォロワーがお勧めしていた観終わったと後に夜になる時間帯で決めてきた。
今回はいつものネタバレを含む内容紹介と共にBL要素というものが含まれるので、苦手な方はバックでお願いします。
ネタバレなしの感想を一言言うのであればこの作品は
15歳から観れるジャニーズと実力派俳優が織りなすAV
これ以降はネタバレも含む。いいね?
大まかなあらすじとしては
非の打ち所がないような主人公で既婚者の恭一(関ジャニ∞大倉くん)が実は不倫をしていて、それを大学の後輩で現在は探偵業をしている今ヶ瀬(成田凌)に掴まれてしまう。依頼主は恭一の奥さんで、不倫はしていても奥さんには愛情がある恭一は今ヶ瀬に黙っていてくれと食い下がる。出会ったころからずっと恭一が好きだった今ヶ瀬はキスをしてくれれば黙っていると持ちかけてきて……
結構BL作品を読んだことある方ならよくあるなぁっていう導入だと思う。だがこの作品はよくある導入から繊細に物語が進んでいく。
まず主人公の恭一は一言でいうなら
流されやすい残念な人だ。
浮気しているのはいけない事だと分かっているのに言い寄ってきた相手が「貴方が既婚者でもいいから付き合いたいの」なんて言ってきたら断る理由が出せなくなってそのまま性行為してしまうとにかく人としてダメな部類の人間だ。
この作品、BL作品と言っておいてなんだが序盤はマジで恭一が女性と浮気をしていく様子が多くどちらかと言えばノーマルの性行為描写が多い。
恭一は別に今ヶ瀬と出会ってから今ヶ瀬のことしか考えられなくて今ヶ瀬とずっと生きていくみたいなものではない。
確かに今ヶ瀬と出会ってから恭一は変わっていく部分はあるが本人は変わったいくつかのことに対しては自覚ないし、自覚したところで彼を取り巻く環境を自分で変えようとはしない。
完全に恭一に意志があるにしても基本的に相手に対しては受け身で自分で行動起こして恋愛を膨らまそうとする感じではない。
マジで冗談抜きで出てくる女性ほとんど恭一は手を出してる気がする。
恭一はエロゲ主人公みたいに出会う女出会う女にフラグを立てては関係を結んでいく。
あり得ないだろう普通ってはなるのだろうけど、実際こういう流される人は少なからずいると思う。
一方今ヶ瀬は、大学のサークル勧誘で恭一に遭って以降ずっと恭一を想うゲイだ。
初めて出会った時からずっと好きで、大学時代に煙草を吸っていた恭一が使っていたジッポを貰って今も愛用するほどには執着がある。
個人的には彼は好きな人には奉仕してしまうタイプなのだと思った。だからこそ受動的な恭一は今ヶ瀬を徐々に特別に感じるようになっていくし、隣に置いて性行為を許したのだとも思う。だが尽くしたところで己の欲は満たされているのか不安になる。だから恭一がまた女に言い寄られていないかと携帯の履歴を覗いたりする。
この二人の関係が居心地がいいのに壊れてしまうのが見えるのは
お互いがお互いに対して一言本心を伝えられなかった不器用さが見えてそれを二人とも理解しているから
なのかもしれないと解釈した。
二人はあの日キスをしてからゆっくりと崩れていくのが分かっていたのに進んでしまったのだ。
だからこその儚さがあり、性行為で心が満たされなかったりするのかもしれない。
本当どう頑張っても二人の性格的に今のままでは報われないのに、その殻を打ち破る一歩が踏み込めない二人だからこそのあの結末なのだと思う。
淡白で今まで能動的にならずに受動的な相手に流される恋愛をしてきたが故に自らの行動で愛情を表現しきれない恭一
本気の恋だからこそ今の程よい先輩との距離に甘んじてしまいながら依存をしていく粘着質な今ヶ瀬
噛み合うようで噛み合わない。それがもどかしくも儚く美しい。そんな作品だった。
ここまではストーリーの話だが、序盤に話した「15歳から観れるAVってなんだよ」という部分なのだが、
マジでセックス描写が変な素人AVのサンプルなんかよりエロくて抜ける
序盤は恭一の不倫のセックス、中盤には女性に加えて今ヶ瀬とのセックスまで足される。本当に義務教育受け終わってたら未成年でも観ていいのかよってくらいにはまぁまぁ過激だった。
というか序盤で今ヶ瀬が恭一の不倫を黙る条件で挙げていたキスも相当エロい。完全にセックスするだろってくらいのエロいやつ。
それに何回か今ヶ瀬が恭一にフェラをするシーンがあるのだけど、一回目が序盤すぎて
マジで映画館で観ていいの?
ってなるくらいには困惑した。しかもこれがジャブというくらいにはセックス描写は多い。
喘ぎ声は後から録音してアテレコで足してるという話も聞いて余計に困惑した。
それだけこの作品には重きを置かれているということだ。
個人的にはこの作品には
マカロニえんぴつの「恋人ごっこ」という曲がぴったりだなと感じている。
観た方はぜひ歌詞を今ヶ瀬に置き換えて聴いてみて欲しい。
今回はここまで。
次はTNETかなぁ……観に行けたらなんですが
また次までさようなら